仕事をすればするほど、脳みそが退化していくばかりではないだろうか。 これで海千山千、丁々発止の外資系金融機関の猛者たちとビジネス戦争をしょうというのだから、いい度胸である。
残念だが、100パーセント、勝ち目はないだろう。 いまからでも遅くないから、ビッグバンを取り止めてはどうだろうか。
金融機関は一度、すべて国有化し、きちんと戦える経営陣を準備してから、土俵に上げてはどうだろうか。 このままでは、外資にすべて金融ビジネスを押さえられてしまいかねない。
となれば、株式持ち合いの日本産業文化の中、すべての産業が外資系になってしまうということを意味するのである。 その会社では、「計算されたリスク」に魂と気合が込められているか。
ビジネスマンにとって、もっとも怖いことは自分の頭で考えなくなることである。 生物としての人間を考える際にも重大なテーマであり、いざというときに思考が停止したり、硬直したりすることを意味する。
「頭の中が真っ白になりました」こういうことである。 これでは社長が務まるわけがないし、こんな経営トップの下にいる社員は悲劇である。
ともすれば、金融機関の悪口と聞こえる話をしたけれども、考えてみれば、護送船団方式で競争のない世界に閉じ込められた人間に、突然、自分の責任で考えろというほうが無理なのだ。 いままで、新商品の開発を手がけたやる気満々の行員もいたに違いない。

ところが、お上である旧大蔵省は待ったをかける。 「抜け駆けは許さない。
まだ、準備できていない銀行があるから少し待とう」これでは、やる気がなくなるのは当たり前である。 ここ数年、話題にのぼる小学校の運動会同様、「みんな手をつないで同時にゴールインしましょうね」では、この世界で懸命に創意工夫しょうという気がなくなるのも当然である。
ビジネスというのは、顧客に対するサービス合戦なのだ。 この原理原則を忘れて、違う方向にサービスをしているようではお門違いになるばかりである。
やはり、社員が将来に対して夢を持てない会社はダメである。 目の前にニンジンをぶら下げてがんばれるのは競走馬だけである。
どんなに売り上げ、利益の追求に情熱を燃やしても、精神的には息切れしてしまうだろう。 短期目標だけではなく、長期的にどんな会社を目指しているのか。
この方向性が示されていなければ、人間というのはがんばれないものである。

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